確率を正しく理解する人が大多数になるのはいつの日か
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- たとえば子供がコイントスで表か裏かを当てて遊んでいるとする。10回やったところで、表が10回連続で出たとする。そして次にどちらが出るか当てよう、と問いかけたとしよう。
- この状況では、中途半端に確率を知っている子供が、裏に掛けたがる。表が11回連続で出る確率は1/2048だからだというのだ。そんな低い確率はまず起きないというのだ。というか大人でも得意そうにそう言う人がいる。・・・しかしもちろんこれは間違っている。
- もしコインに細工がないのなら、それ以前に何個表が続いていようとも、次に出る確率はやはり50-50である。これが分からない人がそれなりにいるというのが、僕は少々嘆かわしい。詐欺などにあわないように注意してほしい。
- まあ僕だったら、表が10回も連続で出て、しかも今まで一度も裏が出ていないというこの状況では、コインに何らかの細工がありそうだと考えて、表に賭けたいけれど(笑)。
- 50-50な理由がよく分からない人のためにあえて説明する。まず、確かに、
表表表表表表表表表表表
- になる確率は1/2048である。ここには何の間違いもない。しかし、
表表表表表表表表表表裏
- になる確率も1/2048なのである。だからどちらも確率は同じなのだ。一方の確率だけを計算し、もう一方の確率を1-1/2048=2047/2048と誤解したところが誤解の理由なのだろう。
こめんと欄