少子化は本質的な問題ではない
(1)
- 少子化というのは要するに子供の数が少なくなることだが、現在そういう状況にあるらしい。しかし一体それの何が問題なのか。
- 国家からすれば、年金の問題があるかもしれない。しかしこれはおかしい。そもそも人口ピラミッドを仮定して制度を作った。その仮定が崩れたら年金制度が維持できなくなるのは当然だ。これは仮定が間違っていたのであって、少子化が問題なのではない。現実が理論どおりにならないことはよくあるが、そのときに理論が間違っていたことを認めて現実にあわせて修正するのが普通の人。現実を受け入れずに理論にすがり、現実のほうが間違っているんだと叫ぶのは愚か者。・・・つまり年金が問題だというのなら、人口分布に依存しない年金制度を作ればいいだけのこと。
- 国家からすれば、税収減少の問題があるかもしれない。しかしこれもおかしい。人口が減れば確かに税収は減るが、税金でやるべき仕事も減るのだ。だって国民の数が減るのだから。だから基本的には人口は増えても減っても問題ない。
- 生物学的に「日本人」が徐々に減って、他の民族に圧倒されるのが嫌だと思うのかもしれない。しかしこれもおかしい。むしろ発想は逆だ。もし僕がこの立場に立つのなら、少子化なるものは大チャンスだ。自分の子孫をたくさん残せばいい。ライバルは少ないのだ。こうして「日本人」のなかにおけるKの子孫の割合は上がる。生存競争というのは基本的に厳しいものなのに、何もしないでも他の日本人が棄権してくれてこちらは不戦勝なのだ。なんていい時代だろう。・・・とどうして思えないのか。
(2)
- 少子化が「問題」だというのは、結局のところ、「子供が少ないのは困る。しかし自分の子供よりも他人の子供が増えるほうが好ましい」という漠然とした考えが根底にあるように思う。自分に子供がいることは不利なのか。確かに養育費とかはかかるだろう。それでそうやって増えた子供たちを使役して、自分たちは養育費を負担することもなく、そのメリットだけを享受しようということなんだろう。
- なんてひどいやつらだ。だから少子化が問題だなんていっている人のために子供を産む必要なんてない。少子化なんか何も問題じゃない。少子化が問題だといっているのは、ある日いきなりある会社の株式が値上がりするという理論を思いつき、それにしたがって大量に買ってみたものの値上がりどころか値下がりし、こんなはずはない!これは異常だ!この株は値上がりしなければいけないのだ、問題なんだ!といっているようなものである。勝手な見通しを立ててそれに賭けて、そしてそのとおりにならなかったので、問題だ問題だと叫んで、自分には落ち度がないと言っているだけなのだ。明らかに落ち度はある。というか、他の誰も悪くはない。愚かなのは人口が増え続けないと困るような状況にある人だけである。
- 僕は困らない。年金はいやいや払っているけどもらえないつもりでいる。そもそもこの政府がこれからも存続するとは思っていない(国債費がひどい)。僕は日本の人口が減っても別に困らない。どうせ日本の全ての人と知り合いになるなんてできないわけだから、日本の人口が1万分の一になっても、友達が減るというわけじゃない。じゃあ何が問題?
こめんと欄