OSASK-WikiのKの落書きの過去ログ
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電気の値段
- (2004.02.26)
- 太陽光発電に興味がある。屋根に太陽電池を張るやつである。最高出力2kW級の設備だと170万円くらいでつけられる。寿命は20年くらいらしい(実際はもっと長いかもしれない)。屋根が十分に広ければ、3kW、4kWの設備ももちろんつけられる。
- 日没後はもちろん発電できないため、1日の発電量は「2kW * 24h」ではない。ほどほどの天気で8kWhくらいが発電できるらしい。1ヶ月に直せば、まあ雨の日とかもあるだろうということで25日くらいだとして(ちなみに雨でも曇りでも、真っ暗ではないからちょっとは発電できる)、月に200kWhくらいだろう、たぶん。
- これを電気代に換算すれば1kWhが20円前後なので、月に4千円を稼いでくれる計算になる。昼間はたいていこの発電量を使い切ることはできないが、余った分は東京電力が買い取ってくれる。しかも買取レートは等価交換、すなわち1kWhあたりで20円前後である。だから、発電しすぎても損はない。
- 月に4千円なら20年で96万円で、これだとまだ元は取れない。今よりも太陽電池パネルが安くなることはあまり期待できないので、むしろ電気代が高くなるほうがありそうだと思うが(日本が二酸化炭素排出量を守るため、とかの関係で)、そうすれば元が取れるようになるかもしれない。
- いやちょっとまった、電気料金プランを8-22時までが昼間料金(30円/kWh)、22-翌8時までを夜間料金(6.3円/kWh)にすることもできて、これだともっといいかもしれない。月に
6千円を稼いでくれる。これだと20年で144万円だ。25年で180万円だから、寿命が25年ならほぼトントンということになる。
- トントンならやってもいいなあと思う。というかトントンじゃなくてもやりたい。原子力も石油もガスも有限な資源だが、太陽光は(太陽がいるあいだは)無期限に使えるエネルギーである。そもそも発電してもしなくても太陽光は常に屋根に降り注いでいて、これを使わないのはなんかもったいない気がしてしょうがない。二酸化炭素削減の観点では、2kW設備は180坪もの森林樹木分に相当するというのもうれしい。
- ということで将来の夢として、太陽光発電をしよう。今は貧乏すぎてぜんぜんできないけど。
- (2004.02.27)
- 電気の値段が1kWhあたりで20円くらいだとすると、消費電力20Wのパソコンを買って毎日平均3時間くらい使って5年で壊れて処分して買い換えるというのは、結局このパソコンのために2,200円を電気代に払うことになる。これに対して、消費電力200Wで同じことをすると当然支払額は22,000円を支払うことになる。深夜にだけ使う人は電気代を6円/kWhに減らせるからその分もっと安くなるし、昼間だけ使うなら料金プランによっては30円/kWhになり、電気エネルギーにはそれだけの価値があることになる。
- 僕のように1日平均12時間くらいパソコンを使う人の場合は、8,800円と88,000円ということになる。そして僕はきっと料金プランを「電化上手」にするだろう(僕は家を完全電化するのが一番省エネ&低コストらしいということにようやく気がついた。とくに「エコキュート」はすばらしい)。そうなると昼間の7時間は30円になるので、まあ12,000円(20W)と120,000円(200W)ということになるだろう。その差は10万円を優に超える。
- 普通の人は僕のようには長時間使わないだろうし、昼間は家では使わないだろう。そういう人は差は2万円くらいにしかならない。だからまあそれほど気にしなくてもいいかもしれない。・・・しかし僕の場合は気にするほうがよさそうだ。10万円はでかい。僕がパソコンを買うときは省電力を気にするべきだったのかと、今になって分かった。まあ今はがちゃぴんPCばっかりつかっているからいいんだけれども。
- (おまけ)エコキュートについて:
- 電気でお湯を沸かすといわれて僕はジュール熱で沸かしているんだと考えていた。ジュール熱でお湯を沸かす場合、電気エネルギーを熱に変換する効率は100%だが、電気エネルギーを家庭まで送電するところにエネルギーロスがあるので、結局エネルギー効率はよくないと思う。ガスや石油を家で燃やしてその熱をお湯に変換するほうが、全体としてのエネルギー効率はよさそうだ。
- しかしエコキュートは違った。僕はバカだったのである。何もジュール熱だけがお湯を作る方法ではない。なんとエコキュートは消費電力の3倍もの熱量をお湯に与えることができる。
- 適当な気体を用意して容器に詰め、これを外気にさらして外気の温度にする。たとえば5度だとしよう。そしてこれを圧縮する。ピストンのような形状なら、それほど大きな力はいらない。圧縮された気体は熱くなっているので、これをお湯の詰まったタンクに接触させて冷やす。お湯と気体が同じくらいの温度になったら、気体の体積を元に戻す。これで気体の温度は下がり、おそらく氷点下になっているだろう。そしてこの冷たくなった気体をまた外気にさらして5度に戻すというわけである。
- こうすれば外気の熱エネルギーを奪ってお湯に入れていることになるので、消費した電気エネルギー以上にお湯が沸かせるというのもなるほど納得である。なお、実際のエコキュートは外気が-20度でも90度まで沸かせる性能を持つらしい。
- (おまけ)IHクッキングヒータについて:
- IHクッキングヒータは、熱源となべが熱的に接触するので熱伝導率がよく、さらになべに誘導電流による渦電流を発生させて過熱するために、消費したエネルギーの90%がなべに伝わる。一方、ガスコンロなどでは炎が空気を暖め、その空気がなべを暖めている。空気はなべを暖める以外にも上昇気流として素直に立ち上って換気扇に行き、結局その分の熱は活用されないことになる。ということでエネルギー効率は約40%しかないらしい。
- ということで送電によるロスを考えても、クッキングヒータのほうがエネルギー効率がよさそうである。