これでもサイエンス?-0002
- (by K, 2008.05.13)
- できるだけ数式を使わないで説明する科学(書いている本人は科学のつもり)
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- 太陽が地球の周りを回っているのではない、地球が自転しているのだといわれて、あなたは信じられるか?
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- 確かに太陽が地球の周りを回っていなくても(=止まっていたとしても)、地球がゆっくりとしたコマのようにぐるぐると自転していれば、地球上からは太陽が昇って沈むように見えるだろう。でもこの説明もなんか一休さんのとんちくさい気がしてならない。
- そもそも地球が回っているかどうかなんて、地球上にいる僕ならすぐに分かるはずだ。だってそうだろう?回転いすの上に座っていすを回したら僕は間違いなく目が回る。でも今の僕は目が回ったりはしない。だから地球が回っているなんてウソだ。
- そもそも太陽を見ろってんだ(註:本当に見てはいけない、視力に重大な悪影響をもたらすので)。空のずっとずっと高いところにあるじゃないか。しかも落ちてこない。ってことはだ、きっとめちゃくちゃに軽いものなんだよ。なんか猛烈に光っているし日なたは熱くて存在感満点だけど、でもきっととんでもなく軽いんだ。羽ばたいてもいないのに一向に落ちてはこないんだから。きっと同じ理由で、月も軽いだろうな。
(2)
- この疑問に回答するにはまず地球が本当に自転していることを確かめるのが手っ取り早いだろう。おっとその前に、まず回転を体に感じない理由だが、それは一日に1回転しかしないせいである。たとえば、超大きなメリーゴーランドを作って、馬や屋根をはずし、その上に家を建てたとしよう。窓を閉め切ってそとが見えないようにしてしまうと、24時間で1回転くらいの速度でゆっくり回っても、全然分からない。人間の感度なんてそんなものだ。いやそんなことはない、絶対に自分は分かるという人がいるのなら、是非南極点に行って南極点の上に家を建て、そこで大の字になって寝てみてほしい。きっと自転を感じられるはずだ。
- そして地球が自転していることを確かめるのも、北極点や南極点を使うのが最も分かりやすい。やはり南極点の上に家を建てて、天井から糸をたらしておもりをつけ、振り子のように揺らす。この振り子がどうなるか見ていると、初めは前後に揺れていたのに、6時間後には左右に揺れているのである。これはもちろん一気に突然変わるわけではなく、揺れる方向が少しずつ回転しているのだ。しかし実際は回転しているのは振り子の振動方向ではなく家そのもの、つまり地球が回っているのである。
- この現象は何も南極点や北極点ぴったりじゃないとおきないわけではない。回転軸からずれてもおきる現象である(回転速度は落ちるけど)。もちろん日本でもできる。この振り子は「フーコーの振り子」という。たぶんこれがある科学館は日本にいくつかあるだろう。・・・ちなみに北半球と南半球とでは振り子の回転方向は逆になる。そして赤道上では振り子はどちらにも回らない。台風やハリケーンの渦を巻く力の源もこの力によるので、北半球と南半球とでは逆になる。
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こめんと欄