国の借金
- これは国債の発行状態に関する話です。
- 僕は貧乏生活がすっかり染み付いている上に、今は奨学金という借金を地道に返済している身でもあり、興味を感じてしまうのです。
- ここに書くことは主にだれでも知っているような事実であって、ただそれをまとめて、僕の主観的なコメントをつけただけです。
- 日本政府の家計簿:
- 参考:http://www.kirihara.co.jp/scope/keyword/200401/keyword.html
- 平成16年度予算案のデータより
- 支出の部:
一般歳出 | 47兆6320億円 | 税金で行われるいろんなことのための費用 |
国債費 | 17兆5620億円 | 今年支払わなければいけない国債の返済 |
地方交付税等 | 16兆4935億円 | 地方自治体のために分配するお金 |
そのほか | 4234億円 | 合計があわなかったのでとりあえず導入 |
(合計) | 82兆1109億円 | |
- 収入の部:
税金 | 41兆7470億円 | みんなから集めた税金 |
国債発行 | 36兆5900億円 | お金が足りないので借金 |
それ以外 | 3兆7739億円 | たとえば罰金など |
(合計) | 82兆1109億円 | |
- これをみるとまあ一般的な反応として、まずは82兆円なんてなんとでかい金額なんだ、そのうちの1万円くらい僕にちょうだいよ、とかまあそういう感じのことを言う人がいると思いますが、そういうこといってもしょうがないのでその観点はパスします。
- 僕が気になるのは、借金の部分です。総額82兆円なんていうと実感が湧きにくいので、仮に税収100万円として、上記の数字を直してみます。
- 支出の部:
一般歳出 | 114.1万円 |
国債費 | 42.1万円 |
地方交付税等 | 39.5万円 |
そのほか | 1.0万円 |
(合計) | 196.7万円 |
- 収入の部:
税金 | 100.0万円 |
国債発行 | 87.6万円 |
それ以外 | 9.1万円 |
(合計) | 196.7万円 |
- これなら分かりやすいです。つまり、年にお給料が100.0万円の人がいて、まず借金の返済に42.1万円使って、その後いろいろ使っていくとお金がなくなって、結局87.6万円もの借金をしているということなんだと思います。
- これってどう見ても破産まっしぐらです。非常に救いがたいと思うのは、仮に借金返済がなくても、差し引き45.5万円の赤字なわけで、つまり本質的に浪費家的家計簿だと思います。単純な結論として今すぐ税率を上げるか支出を下げるべきだと思うんですが・・・。
- 僕の奨学金は延滞しない限りは利息がつかないタイプのものなのでいいのですが、一般的に借金は利息がつきます。最近の国債の年利は1.5%前後のようですが、これはつまり100万円借りたら1年後には101.5万円返さなければいけないということで、1.5万円の損なわけです。
- 利息がある以上、どうせ返すなら早く返済し終わるほうが得です。返済が遅れれば遅れるほど、利息の占める割合が増えます。それなのに、返済するどころではなく、借金を増やしているなんて・・・。
- うーん、結局のところ、政府は永遠に借金をしつづければいいと思っているのでしょうか。このまま行くと借金返済額が毎年増えていくと思うのですが、そうすると毎年の収入が100万円程度のくせに、借金の返済が200万円くらいあって、しかも毎年155万円はないと生活していけないとかいって、また借金を255万円もしなければいけない、なんてことになりかねません。
- この返済200万円時代を想像してみましょう。
- 国債が無事に売れているうちはまだいいですが、こんな綱渡り的な会計が信用できるでしょうか。国債が売れ残ったらピンチです。すくなくとも100万円は売り切らなければいけません。100万円分を売れば、税収100万円と合わせて、とりあえず今年の返済はできます。残りの155万円分がうれればそのお金で国の事業が何とかできます。155万円に達しなければ、その範囲で切り詰めた生活をするしかありません。
- もし100万円分が売れなければ、今年の返済分の200万円が返せないことになり、返せないとなると、一気に信用を失い、今後全く借金ができないか、もしくはとんでもない高金利しか道はなくなります。だから意地で売らなければいけません。あまり売れないものを無理に売るには、やはり金利を上げるしかないでしょう。1.5%ではなく5%とかにしなければいけないかもしれません。
- 金利をあげざるを得なくなれば、もう借金残高はどんどん増えて、来年以降の危機はより深刻になります。
- ・・・だから、借金返済額が自分の収入を上回るようになってはいけないと思います。それだけはいけないと思います。そうなってしまうと泥沼になるとも思うのです。
- 国債の返済はだいたい10年くらいだと思うのですが、そうだとすると、今87.6万円の借金をすれば、10年後には利息を含めて101.6万円の返済が待っていると思います。これは100万円の収入からすれば大ピンチです。
- 結局、十分な返済計画のないままに安易に借金するな、というそれだけのことなんですが、僕は不安です。非常に不安です。どのくらい不安かというと、この不安の解消のために、全ての税率を2倍にします、といわれても、この際しょうがないか、と思ってしまうくらいです。とりあえず2倍にすれば、新規の借り入れなしに借金を返済できます。もちろん、今年から2倍にしないで来年からにしようとか、いやいや10年後からにしようとかいうことは可能ですが、後ろへずらせばずらすほど苦しくなり、たとえば10年後からこの方法でやるとなると、2倍では足りず、2.5倍以上にする必要があります。
- もちろん2倍にするというのは非常に乱暴でひどい解決方法ですし、もちろん他の方法も検討するべきですが、とにかく僕はこんなひどい方法ですらやむをえないなと思ってしまうほどに、この現状に不安を感じているのです。
- 貯金をすることがあったら、日本円だけじゃなくて、外貨預金を併用するべきなんでしょうか。借金の少ない国ってどこかな???・・・このまま10年以上借金の額が順調(?)に増えていったら、僕は間違いなく貯金の半分を外貨で持つようになると思います。・・・もっともそのときまでに僕に貯金ができるかどうかは分かりませんが。
こめんと欄