地球温暖化について(1)

  • 僕は中学・高校の時期を通じて、ずっと地球環境に興味を持っていました。当時の友人なら、しつこく危機を訴えた僕を覚えているかもしれません。そして今も興味を持っています。ここではそのことを少し書きたいと思います。
  • 先日東京の最高気温が39.6℃を記録しました。気象庁はこれをフェーン現象によるものだと説明しました。僕はこの説明が大いに不満です。・・・なるほど、確かにフェーン現象は影響しています。しかし、20年前だってフェーン現象はありました。そのときは最高でも34℃程度だったのです(あまりはっきりしない幼いときの記憶ですが)。・・・今じゃ、フェーン現象のない普通の晴れの日で、34℃です。
  • 先日、静岡県や新潟県、そして福井県で豪雨がありました。こんな集中豪雨が、こんなに頻繁に起きるものでしょうか。僕は、これも温暖化によるものだろうと思っています。・・・そもそも気象というものは、空気の対流で起こっています。
    • なべに水と小さな具を入れて、火をかけているところを想像してください。沸騰前でも、なべの底が温まるにつれて、具がぐるぐる回り始めます。これは、底にある水が温められて、温まった水は軽くなって、軽いものは上に行きたくなって、その結果として対流がおこるためです。
    • 本当は対流なんて起こしたくはなくて、できることなら底にある暖かい水は全部そのまま上に行きたいのですが、上にある冷たい水がじゃまで、そういうことはできません。しょうがなく、どこかが適当に上向きの流れになり、どこかが適当に下向きの流れになります(下向きの流れは、冷たくて重い上部の水を下に下ろすために必要)。・・・ひとたびこの流れができれば、しばらくは勢いでこの流れが続きます。
    • これを大気で考えれば、なべの底は地面や海面で、地面は太陽によって暖められています。また上空はいつも冷たいです(どうして冷たいかというと、まあとりあえずは宇宙へ熱が吸い取られているということにしてください。宇宙は-250℃かそれ以上に冷たいのです)。この状態では、まさに火にかけたなべと同じなので、間にある空気は対流を起こします。そして上向きの流れは低気圧、下向きの流れは高気圧です。勢いのある上昇気流はかなりの低気圧になりますし、勢いのある下降気流はかなりの高気圧、というわけです。
      • 余談ですが、なべを温めれば対流が起こることは比較的簡単に分かりますが、どこで上昇の流れが起きてどこで下降の流れが起きるかは、かなり気まぐれで予測がとても難しいです。それを何とか予想しようというのが天気予報なので、難しいのもうなずけます。
    • なお、対流はいつでも起こるというわけではありません。なべの上と下の温度差が小さければ、重さの違いがほとんどないので、水の小さな粘性率で流れが止められて、水は動かずに熱だけがじわじわと伝わります(参考:同じ理由で、無重力下では対流が起きません)。
    • これを逆に言うと、温度差が大きければ対流は激しくなり、気象で言えば、すごい高気圧やすごい低気圧が発生しやすくなります。そして地球が温暖化すると、宇宙の温度はあがったりはしませんので、温度差は大きくなるわけです。
  • そんなわけで、地球が温暖化すれば、激しいかんばつや激しい豪雨が多くなるのは当然なのです。・・・でも、これらの豪雨を温暖化と関連して考えている人はどれだけいるのだろうかと、そう思って悲しくなることがあります。
  • 世間では、夏は暑いほうがいいそうです。冬は寒いほうがいいそうです。たとえば、よく耳にする話として、今年は暑い夏だから、クーラーやアイスクリームやビールが売れて、そういう面では良い、とか言われます。僕はこの考え方が嫌いです。
  • もちろん夏はそれなりには暑くあるべきです。連日最高気温が30℃くらいで、たまに33℃くらいになるくらいは、健全な期待でしょう。しかし、40℃とかになるのが喜ばしいでしょうか。熱中症で死んだ人もいます。
  • 単純に暑いほうがいいとか言う意見は、まるで(悪徳な)医者が、患者は多ければ多いほどいい、と言っているように聞こえます。消費者の不快に便乗してまで儲けたいのでしょうか。
  • 最近では、日本近海の海水温も明らかに上昇し、亜熱帯の海洋動植物が日本に進出したりしています。ここ10年で何度あがっているかは知りませんが、かなりとんでもないハイペースで上がっている気がします。100年後、東京のフェーン現象時の最高気温は50℃ですよ、なんてことになっているかもしれません。こんなハイペースでは、人間はもちろんのこと、ほとんどの動植物が適応できません。まあ人間は一握りの人々が南極や北極に住むことで粘るんでしょうか。
  • 僕は人類が温暖化のせいで苦しむのは自業自得だと思いますが(だから多少のあきらめもつく)、他の動植物がとばっちりを受け、絶滅に追いやられ、生命はまた数億年の進化からやり直さなければいけない、なんていう事態になるのが一番いやです。
  • また、仮に東京の最高気温が50℃になって、それでこれはやばいぞ、ってことになって、それから呼吸以外の全ての二酸化炭素の排出をやめて(しかしそんな極端な対策は取れないだろうな・・・)、さらに地球のあちこちをあせって緑化しても、それから10年間とか20年間とかは温暖化に歯止めが掛からないような気もします。それで耐え切れずに人類は大量に死んでしまうかもしれません。そもそも今からやり始めてももう被害はさけられないのかもしれないと思うこともあるくらいです。もちろん、早く始めればそれだけ被害が小さくなるのは確実ですが。
  • 温暖化が進んで、氷の中にあるメタンが溶け出して、メタンによる温暖化が起きる可能性もあります。こうなると、手がつけられません。二酸化炭素に対する対策だけではどうしようもなくなって、メタンを回収するとんでもなく大規模な対策が必要になります。・・・つまり、40℃を30℃に戻す苦労が十だとすると、50℃を40℃にする努力は十ではなく百かもしれないわけです。
  • 僕としては、二酸化炭素排出課税をすればいいと思います。ガスや石油の値段の10倍を税金として取るとか。たぶん電気代もつられて5倍以上に値上がりするでしょう。・・・でもこれにより、燃費の良い車や、太陽光発電などに多大な研究費を投じても採算が合うようになって、社会は二酸化炭素の少ない排出で十分に豊かになれると、僕は思います。

こめんと欄


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Last-modified: 2006-02-16 (木) 17:59:28 (5974d)