いい人・悪い人
(1)
- 「Aさんはいい人です」「Aさんは悪い人です」なんていう場合があるが、これは結局、Aさんは約束相手として信用できるかどうかでしかないと、最近思うようになった。
- 世間では「悪い人」をなにか積極的に罰しなければいけないと思っているようだけど、それはおかしい気がする。・・・暴力的な行動や脅迫などをするのなら、それはもちろん排除しなければいけない。制裁ではなく排除だ。終身刑でも追放でも死刑でもなんでもいい。こんなのは約束以前の問題だから。
- また道徳的な人は、悪い人を許すべきだという。つまり悪い人でも信用してやれというのだ。これは数学的には愚かな選択である。他人をだます人がいるのは、ひとえにだましたほうが得をするからだ。だまされ続ける相手がいるのなら、それをかもにしてだまし続けることこそ数学的には最善の戦略である。
- 一度だまされたらみんな警戒してその人と約束を交わさないことにする。これでもうその人は誰もだませない。また一度きりの相手は基本的に信用しない。
(2)
- たぶん、いい人、悪い人っていうのは、将棋のうまい人、下手な人、くらいの違いでしかない気がする。人間社会のルールというものがあって、みんなその枠内でいろんな人と約束したり取引したりしている。よく考えないで目先の利益に走るなどで指し手が悪いと、どんどん信用をなくして悪い人になる。よく考える人は徐々に信用を積み重ねて、いい人になる。
- 将棋の弱い人は罰せられるべきか?いやそんなことはない。手加減して負けてやるべきか?そんなこともない。
こめんと欄
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