無責任な大人たち
(0)
- 言うまでもないことだけど、ここに書いていることは僕の主観であって、絶対に正しいとかそういうものではない。賛成できない人は賛成しなくていいし、むしろ誰にも賛成してもらえなくてもいい。
(1)
- もうすぐ参議院選挙だ。駅で街頭演説をしている光景を見た。その内容があまりにもいやだなあと思ったので、そのことを書きたい。
(2)
- 僕は今35歳なので、選挙権を持って15年目になる。この間、日本政府は国債をばんばん発行して、借金を積み上げてきた。また大気中の二酸化炭素濃度は順調に増え続け、大規模な異常気象が数年に一度は発生している。
- これらについて、僕には今の子供世代に対して責任がある。いや、まだ生まれていない子孫に対しても責任がある。だってそうだろう、彼らは選挙権もないし、立候補することもできない。それに対して僕にはそれが有るのだから。
- もし僕が教師になって、生徒にこういわれたとしよう。「なんで世の中はこんなにひどいんだ。今までの大人たちは何をやってきたんだ。」そうしたら、僕は謝る。補償も賠償もできないけど(それは本来はするべきだと思うけど)、でも謝る。・・・先生じゃなくてもいい。父親になって我が子に言われたとしても同じだ。
- 最高に努力しても、僕たちの代では解決できないかもしれない。しかしそれでも、状況を悪化させないようにすることくらいはできたんじゃないのか?借金を利息以上には増やさないようにできたんじゃないのか?二酸化炭素排出のペースを少しは減らせたんじゃないのか?・・・僕たちはできることは全てやってきたと胸を張っていえるのか。
- 僕たちは恥を知るべきだ。そしてこれが自分にも責任があることを知るべきだ。
(3)
- 街頭演説では、「増税はしない。そもそもこんなに借金を積み上げてきたのは○○党がいけないんだ。国民がそのツケを払う必要なんてない。」みたいなことを言っていた。
- そしてそれを聞いていた群集は拍手をして喜び、そうだそうだーと叫んでいた。
- 僕はこの論理はどこかおかしいように思う。確かに、○○党がいけないというのはその通りだと思う。しかし、その○○党に政権を渡したのは僕たちなんだ。いや、幸いにも僕はその党には入れなかったけど、でもとにかくこの民主主義を支持して選挙に参加したからには、たとえ自分の選んだ政党が与党にならなくても、政治に対する責任はそれなりにあるはずだ。
- この問題を誰かのせいだということはかまわない。しかし、それならば、そいつらに償わせる方法を言ってほしい。それができないのなら、やっぱり僕たちも償わないとダメだ。何もしないで、結局被害を大きくしてそれで子孫にバトンを渡すのか?何も悪いことしていないのに、どうして彼らはいきなり多大な借金を背負った状態でスタートなんだ?そんな事態にしておいて恥ずかしくないのか。
- 何もできないなんていうのなら、それも結構。しかしせめて恥を知れといいたい。そして何もできないとか言っている人は、何かしようとしている人の邪魔をするな。借金を減らすために増税するというのなら僕は協力してもいい。しかし、それを福祉のために使うのには反対だ。まず借金を返せ。罪のない子供たちから未来を奪うな。僕たちの世代やそれより上の世代がそのせいで苦しむのはかまわない、だって自業自得なんだから。
- 借金を返さないつもりなら、それはそれで結構。しかしそれなら僕は増税には賛成できない。むしろ減税してほしい。それで国家破産すればいいだろう。破産する予定の国家のために、お金を出したいなんて思わない。だから減税だ。破産するまでの財源は全て国債発行でまかなえばいい。それで借金のない新政府ができてから、納税したい。子供たちにはこの新しいまっとうな政府をのこしたい。
- ちなみにそこまでやったとしても、それは誇れることではない。当然の事をしただけなのだから。マイナスをゼロにしただけだ。その上で、もし何かプラスのものを遺してあげることができたら、それは僕たちの世代が誇っていいことだと思う。
こめんと欄
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