boyaki_a/00045
の編集
http://k.osask.jp/wiki/?boyaki_a/00045
[
リロード
] [
新規
|
編集
|
差分
|
添付
] [
トップ
|
一覧
|
単語検索
|
最終更新
|
バックアップ
|
ヘルプ
]
-- 雛形とするページ --
2012_09
ADSL
ADSL1
BarbaraDye@protonmail.com
Books
DVD-R
EPIA_series
EPM
FormatRule
FrontPage
Help
HomeBakery
HomeBakery2016
InterWikiName
InterWikiSandBox
InterWikiテクニカル
K
KHBIOS/0001
KHBIOS/0002
Lojban
MenuBar
OSA/imp060524
OSC_rule
PASS3
PASS3v1
PukiWiki
RecentDeleted
SandBox
SitePolicy
WattChecker
bank
banks
blogs
blogs2
boyaki_a
boyaki_a/00001
boyaki_a/00002
boyaki_a/00003
boyaki_a/00004
boyaki_a/00005
boyaki_a/00006
boyaki_a/00007
boyaki_a/00008
boyaki_a/00009
boyaki_a/00010
boyaki_a/00011
boyaki_a/00012
boyaki_a/00013
boyaki_a/00014
boyaki_a/00015
boyaki_a/00016
boyaki_a/00017
boyaki_a/00018
boyaki_a/00019
boyaki_a/00020
boyaki_a/00021
boyaki_a/00023
boyaki_a/00024
boyaki_a/00025
boyaki_a/00026
boyaki_a/00027
boyaki_a/00028
boyaki_a/00029
boyaki_a/00030
boyaki_a/00031
boyaki_a/00032
boyaki_a/00033
boyaki_a/00034
boyaki_a/00035
boyaki_a/00036
boyaki_a/00037
boyaki_a/00038
boyaki_a/00039
boyaki_a/00040
boyaki_a/00041
boyaki_a/00042
boyaki_a/00043
boyaki_a/00044
boyaki_a/00045
boyaki_a/00046
boyaki_a/00047
boyaki_a/00048
boyaki_a/00049
boyaki_a/00050
boyaki_a/00051
boyaki_a/00052
boyaki_a/00053
boyaki_a/00054
boyaki_a/00055
boyaki_a/00056
boyaki_a/00057
boyaki_a/00058
boyaki_a/00059
boyaki_a/00060
boyaki_a/00061
boyaki_a/00062
boyaki_a/00063
boyaki_a/00064
boyaki_a/00065
boyaki_a/00066
boyaki_a/00067
boyaki_a/00068
boyaki_a/00069
boyaki_a/00070
boyaki_a/00071
boyaki_a/00072
boyaki_a/00073
boyaki_a/00074
boyaki_a/00075
boyaki_a/00076
boyaki_a/00077
boyaki_a/00078
boyaki_a/00079
boyaki_a/00080
boyaki_a/00081
boyaki_a/00082
boyaki_a/00083
boyaki_a/00084
boyaki_a/00085
boyaki_a/00086
boyaki_a/00087
boyaki_a/00088
boyaki_a/00089
boyaki_a/00090
boyaki_a/00091
boyaki_a/00092
boyaki_a/00093
boyaki_a/00094
boyaki_a/00095
boyaki_a/00096
boyaki_a/00097
boyaki_a/00098
boyaki_a/00099
boyaki_a/00100
boyaki_a/00101
boyaki_a/00102
boyaki_a/00103
boyaki_a/00104
boyaki_a/00105
boyaki_a/00106
boyaki_a/00107
boyaki_a/00108
boyaki_a/00109
boyaki_a/00110
boyaki_a/00111
boyaki_a/00112
boyaki_a/00113
boyaki_a/00114
boyaki_a/00115
boyaki_a/00116
boyaki_a/00117
boyaki_a/00118
boyaki_a/00119
boyaki_a/00120
boyaki_a/00121
boyaki_a/00122
boyaki_a/00123
boyaki_a/00124
boyaki_a/00125
boyaki_a/00126
boyaki_a/00127
boyaki_a/00128
boyaki_a/00129
boyaki_a/00130
boyaki_a/00131
boyaki_a/00132
boyaki_a/00133
boyaki_a/00134
boyaki_a/00135
boyaki_a/00136
boyaki_a/00137
boyaki_a/00138
boyaki_a/00139
boyaki_a/00140
boyaki_a/00141
boyaki_a/00142
boyaki_a/00143
boyaki_a/00144
boyaki_a/00145
boyaki_a/00146
boyaki_a/00147
boyaki_a/00148
boyaki_a/00149
boyaki_a/00150
boyaki_a/00151
boyaki_a/00152
boyaki_a/00153
boyaki_a/00154
boyaki_a/00155
boyaki_a/00156
boyaki_a/00157
boyaki_a/00158
boyaki_a/00159
boyaki_a/00160
boyaki_a/00161
boyaki_a/00162
boyaki_a/00163
boyaki_a/00164
boyaki_a/00165
boyaki_a/0022
data/Clover
data/Clover/hrb_A
data/Clover/hrb_Clover
data/Clover/mail0000
data/Clover/mail0001
data/Clover/mail0002
data/Clover/mail0003
data/Clover/mail0004
data/Clover/mail0005
data/Clover/others
dev-j/THE-BBL/nanasi
ideas
ideas/s7st
ideas/tek3
ideas/tek5
impressions
index
isolations/osw_vga
k
k_in_TOMAMI
kclib1_0000
kclib1_0001
kclib1_0002
kclib1_0003
kclib1_0004
keng
khaba/memo001
khaba/memo002
khaba/memo003
khaba/memo004
khaba/memo005
khaba/memo006
khaba/memo007
klog
klog/comment03
klog/comment04
klog/comment05
klog/essay050
klog/essay051
klog/essay052
klog/essay053
klog/essay054
klog/essay055
klog/essay056
klog/essay057
klog/essay058
klog/essay059
klog/essay060
klog/essay061
klog/essay062
klog/essay063
klog/essay064
klog/essay065
klog/essay066
klog/essay067
klog/essay068
klog/essay069
klog/essay070
klog/essay071
klog/essay072
klog/essay073
klog/essay074
klog/essay075
klog/essay076
klog/essay077
klog/essay078
klog/essay079
klog/essay080
klog/essay081
klog/essay082
klog/essay083
klog/essay084
klog/essay085
klog/essay086
klog/essay087
klog/essay088
klog/essay089
klog/essay090
klog/essay091
klog/essay092
klog/essay093
klog/essay094
klog/essay095
klog/essay096
klog/essay097
klog/essay098
klog/essay099
klog/essay100
klog/essay101
klog/essay102
klog/essay103
klog/essay104
klog/essay105
klog/essays
klog/gfghh
klog/monologue0312
klog/monologue0401
klog/monologue0402
klog/monologue0403
klog/monologue0404
klog/monologue0405
klog/monologue0406
klog/monologue0407
klog/monologue0408
klog/monologue0409
klog/monologue0410
klog/monologue0411
klog/monologue0412
klog/monologue0501
klog/monologue0502
klog/monologue0503
klog/monologue0504
klog/monologue0505
klog/monologue0506
klog/monologue0507
klog/monologue0508
klog/monologue0509
klog/monologue0510
klog/monologue0511
klog/monologue0512
klog/monologue0601
klog/monologue0602
klog/monologue0603
klog/monologue0604
klog/monologue0605
klog/monologue0606
klog/monologue0607-12
klog/old1010
klog/oldk00
krdm0000
krdm0001
krdm0002
krdm0003
links
links/pc0000
links/prog0000
links/soft0000
math
math/00
math/01
math/02
math/03
math/04
math/05
math/06
math/07
math/08
math/09
math/10
mc
memo0001
memo0002
memo0003
memo0004
memo0005
memo0006
memo0011
memo0012
memo0013
memo0014
memo0015
memo0016
memo0017
memo0018
memo0019
memo0020
memo0020/old
memo0021
memo0022
memo0023
memo0024
memo0025
memo0026
memo0027
memo0028
memo0029
memo0030
memo0031
memo0032
memo0033
memo0034
memo0035
memo0036
memo0037
memo0038
memo0039
memo0040
memo0041
memo0042
memo0043
memo0044
memo0045
memo0046
memo0047
memo0048
memo0049
memo0050
memo0051
memo007
memo008
memo009
memo010
memo_dos
memo_opera
minimemo
miniquestions
nask/guide000
nask/guide001
notice
osalinks
osask_khb/memo001
osask_khb/memo002
oversampling
p2018
p20181020
p20181021a
p20181023a
p20181024a
p20181026a
p20181026b
p20181026c
p20181102a
p20181115a
p20181127a
p20181208a
p20181214a
p20190119a
p20190122a
p20190126a
p20190129a
p20190131a
p20190201a
p20190201b
p20190206a
p20190206b
p20190208a
p20190209b
p20190213a
p20190218a
p20190225a
p20190306a
p20190513a
p20190524a
p20190528a
p20190917a
p20191006a
p20191025a
p20191030a
p20191122a
p20191125a
p20191126a
p20191226a
p20200109a
p20200221a
p20200309a
p20200315a
p20200423a
p20200513a
p20200808a
p20200821a
p20211014a
p20211017a
p20211028a
p20211223a
p20220106a
pcmemo
physics
populars
prog/01
prog/02
prop/WaseiOs
quake
quake/jsedip
quake/jsedip/data
quake/jsedip/data05
rep_20061028
rep_OSC06_niigata
sam
sdk0000
sdk0001
sdk0002
sdk0003
sdk0004
spam/hrbwiki/rule
spam/kkiwi/boyaki_a
spam/oswiki/ASKA
spam/oswiki/VGA
spam/oswiki/qemu
spam/test
spysee
test_kor
travel
urls
videochips
ヘルプ
整形ルール
練習用ページ
20212021
* 計算ができることよりも大事だと僕が思うこと -(2007.10.07) *** (1) -こんな問題がある:「2つのりんごと3つのみかん、全部でいくつ?」。この問いに対して、かなりの割合の人が「5個」と回答し、しかも違和感を覚えないようだ。ではこの問いではどうだろう?「2台の三輪車と3台のロケット、全部でいくつ?」。 -ものの個数ということで考えれば、もちろん単純に加算すればいいのでそのとおりだ。でも本当にそれでいいのだろうか。たとえば三輪車の台数とロケットの台数の合計を求めなければいけない状況を想像してほしい。これらを同列に考えていいのか。それはそもそもその問題設定に間違いがあるのではないかと疑うべきではないだろうか。りんごとみかんを混ぜていいのかどうかについてもだ。 --たとえばりんごとみかんなら「それぞれをひとつずつ紙皿に置くことにする、さて紙皿はいくつ必要か?」という背景があれば納得はできる。でもそれなら、この計算は本当は紙皿2枚と紙皿3枚の計算であって、りんごとみかんの合計ではない。それにもしりんごが特大サイズなら、りんごは半分ずつお皿にのせるかもしれない。その場合は2x2+3=7になる。 --もしくはたとえば混ぜてフルーツジュースを作るのかもしれない。その場合は絞ったときの果汁の量を加えるべきで、コップ2杯分とコップ3杯分、合わせて5杯分、とするべきだと思う。そもそもみかんはりんごよりも果汁がたくさんありそうで、だから2+3=5ではすまない気もする。 --このように実際の状況に思いをはせることで、適当に2+3で済ませるよりもより正確な値を導くことができる。 -でも学校では「○個と○個、全部でいくつ?」は「足し算で計算する」と一方的に教える。それに意味があるかどうかなんて教えない(というか教える・教えない以前に、教師自身もそんなこと考えたことがないのかもしれない)。これは非常に危険なことだと思う。というのは、自分の計算が本当に意味あることをしているといえるのか、それは近似でしかないのか、などについて「考えようともしない」からである。 *** (2) -聞いた話によると、日経平均株価と東証株価指数の値の関係がほぼ10倍になっているのを利用して、これらを目安に売買して利益を得る資産運用法があるらしい(これは投資ではなく投機になると思う)。僕はこれ自身には興味がないけれど(だからこめんと欄にその手の話題を書かないでほしい)、その中でこんな計算をしている人がきっといるだろうと思ったので例として使いたい。 -と思ったら、本当に堂々とやっている人がいた。これを見てほしい。 --http://www.miller.co.jp/cgi-bin/member/chartl.cgi?0122I -ここにあるのは日々の日経平均と東証株価指数の比のチャートで、要するにある種の折れ線グラフだろうと思うのだが、そこに移動平均線というのがある。ここには25週線と75週線があり、多くの投機家はこのグラフのどちらが上になっているかとか、実際の現在の比の値と比べてどうかなどを見ながら、株やファンドの売買をしているらしい。25週線というのは、各時点での過去25週間に渡っての比の平均値を求め、その平均値の変化をグラフにしたものである。 -さてここで問題になるのは、この平均値がどうも相加平均であるらしいということである。相加平均というのは「普通の平均」で、つまり25週間なら25週間の値を全部足して、それを25で割っただけのものである。 -相加平均がなぜ問題なのか、それすら分からないかもしれない。やや極端な具体例を示そう。たとえばこの比が4週間に渡って、2、5、10、20という変化をしたとしよう(本当にたったの4週間でこんなに比が変化したら日本経済は終わりかもしれないけれど)。この4つの数字の平均を相加平均で求めると、(2+5+10+20)/4=9.25となる。なるほど、この4つの数字をじっと見て、その中間値が9.25だといわれると、僕にもそんな気がしてくる。実際、この値は中間値としては問題ない範囲にある。 -しかし投機家の中には、そもそもこの比を計算するときに、日経平均株価/東証株価指数ではなく、東証株価指数/日経平均株価としている人がいるかもしれない。どっちにしても比であり、どちらかでなければいけないという合理的な理由はない。その人から見ると、この4週間の比の変化は、0.5、0.2、0.1、0.05であって、その平均(相加平均)は0.2125になる。 -この2人の結果をよく見てほしい。前者の9.25の人の場合、この平均値は5の週と10の週の間の値であって、だからグラフ上ではその辺で実際の値と交差することになるだろう。そのタイミングで売買したと思われる。しかし一方、後者の0.2125の人の場合、この値は0.5と0.2の間だから、交差は違う場所になる。つまり相加平均を使って移動平均を求めると、比を計算するときにどちらを分母にしているかによって、売買のタイミングが変わってくるのだ。そんな本質的ではないことで売買の時期が変わるような分析方法が果たしていいだろうか。少なくとも僕ならそんなやりかたはしない(まあ僕はそもそもこんな投機はしないけど)。 -じゃあどうすればもっとまともな平均値が出せるだろうか。それは相乗平均を使えばいいだけである。相乗平均は足し算ではなく掛け算を使い、割り算の代わりに根(こん、ルートのこと)を使う。4で割るのに相当するのは4乗根である。とにかくやってみよう。(2*5*10*20)の4乗根=6.6874。(0.5*0.2*0.1*0.05)の4乗根=0.149535。ほらこれなら同じような場所になりそうだ。というか、6.6874の逆数がちょうど0.149535なので、まさに完全に同じ位置になっているはずである。 -貴重な自分の財産の一部を賭けているくせに、多くの投機家はこんなことすら考えていないのだろう。それでも利益が出るかもしれないけど、もしかしたらもっとちゃんとすればもっと利益が出るのかもしれない。・・・なお、投機の理論には「正しいか間違っているかよりも、みんながどう思うかの方が重要」というのがあるそうで、つまりどんなに間違った計算法でも、みんながそれを使い、それを売買基準にしている限り、問題はないということなのかもしれない。むしろ相乗平均を使うとかえって利益が出なくなる可能性すらある。 -同じことは他にも言える。金と銀の値段の比で似たようなことをやっている人もいるだろう。この場合も深く考えないで相加平均を使ってしまう人がいそうである。 -この分析方法のほかにも、平均値だけではなく標準偏差も求めて平均からのずれを評価する投機方法があるらしい(ボリンジャーバンド?)。しかし比に対して相加平均を取るのがおかしいのと同じ理由で、これも根本的におかしい気がする。似たようなことをやりたいのなら、比の値をそれぞれの適当な底で対数化して、それで相加平均でも標準偏差でも出せばいいだろう(対数で相加平均を求めることは、対数化しないままで相乗平均を取るのに等しい)。 *** (3) -グラフもひどいのが多い。しかもこれについては小学校で習ったのにそれすら守ってないものもある(少なくとも僕は習った)。特にひどいと思うのは、折れ線グラフを使うべきとされている状況で、なぜか棒グラフを使うことである。 -たとえば各国の人口をグラフにするときは、日本、アメリカ、イギリス、・・・と棒グラフにするのが基本である。世界の総人口に対する割合も見せたいなら円グラフか棒グラフの内分だろう。そして、たとえば日本の人口の移り変わりを示したいのなら、折れ線グラフにするべきだ。それなのになぜか棒グラフにする人がいる。そういう変なグラフをかいた人にその場で聞いたら、そのほうが「絵になる」とか「かっこいい」とか言っていたが、僕はそれには大いに失望した。折れ線ならその線の傾きが見えて、今後の増加傾向や減少傾向を推測する手がかりも得やすいのに、棒だと補助線を引いたりしないと分かりにくい。本来は数値の羅列を分析しやすくするためのグラフ化のはずなのに、そんなことを忘れてしまい、適当な動機で不適切なグラフをかいてしまう。実に嘆かわしい。僕なんか(ひねくれているせいかもしれないけど)、そういう不適切なグラフを見ると、さては正しいかき方ではなにか不都合なことがあって、それを隠すために不適切なグラフを選択したんじゃないかと疑うことがあるくらいである。 *** (4) -グラフといえば、もっとすごいテクニックがあった。たとえば○○は△△とくらべて、こんなにビタミンが豊富です、みたいなことをいって、グラフを出す。なるほど、一見すると10倍くらい違うように見える。しかしもっとよくみると、そもそもグラフの原点が0ではない。数値的に比較したら、その差は3%くらいだった、なんてわけだ。差があることそのものが重要な場合があるけど、それならその従来品の値を原点に据えて、そこから+なにがしとかけばいい。それを作為的なところに原点を設置するというのはかなり悪質で、「だまそう」という強い意図を僕は感じる。 -こんなバカをやっているのは、何も悪徳商法のコマーシャルだけではない。なんとOSASKがお世話になっているsourceforge.jpまでもがやっている。 --http://sourceforge.jp/project/stats/index.php?report=last_30&group_id=854 -このグラフはなんなのだ、なぜ原点が0じゃないのか。仮にアクセス数が10000〜10010の間でうろうろするプロジェクトがあったとしたら、そのグラフはアクセス数が0〜10の間でうろうろしているプロジェクトとほとんど違わないものになってしまう。しかし意味は全然違うじゃないか。10000が10010になったところで、それは0.1%の増加でしかない。原点が0のグラフをかけば、きっとただの横棒になってしまうだろう。それじゃあ増えているのか減っているのかわからないのでよくないと言うのだろうか。しかし僕にいわせれば、つまりその程度の増減であればそれは「増減していない」といっても過言ではないわけで、つまりそんなノイズみたいな変動に振り回されてサイトデザインを見直したりなんかしたら、もうめちゃくちゃなことになると思うのだ。・・・ということで、これは混乱を招くだけのグラフになっている。しかしきっと悪意はないのだろう。無知すぎるだけなんだろう。 *** (5) -そもそもただ出てくる数字を足すだけでよければ、そんなのは人工無能でもできる。ただグラフをかけばいいのならバカの一つ覚えで棒グラフを描くソフトを作ることだってできる。でもそんなのは「計算」でも「情報処理」でもないことを分かってほしい。しかも分かってないくせに、分かったふりをして、正しいことをやろうとしている人の邪魔をしないでほしい。 -なんとなく内容が関連: [[boyaki_a/0022]] *** (6) -いつか書くかもしれないネタ。 --10℃の水に20℃の水を「足して」も30℃にはならない。20℃になるともいえない。 --平均気温は湿度などによる比熱を考慮すべき場合もあるのでは。 --濃度も同じ。 --安易な平均は近似でしかなく、その近似値が前回よりもほんのわずかに増えたとか減ったとかで一喜一憂する人がいるけど、それは実はほとんど意味ない。 *こめんと欄 -おもしろいですね。わかりやすい。 -- ''くーみん'' SIZE(10){2007-10-15 (月) 03:00:46} #comment
タイムスタンプを変更しない
* 計算ができることよりも大事だと僕が思うこと -(2007.10.07) *** (1) -こんな問題がある:「2つのりんごと3つのみかん、全部でいくつ?」。この問いに対して、かなりの割合の人が「5個」と回答し、しかも違和感を覚えないようだ。ではこの問いではどうだろう?「2台の三輪車と3台のロケット、全部でいくつ?」。 -ものの個数ということで考えれば、もちろん単純に加算すればいいのでそのとおりだ。でも本当にそれでいいのだろうか。たとえば三輪車の台数とロケットの台数の合計を求めなければいけない状況を想像してほしい。これらを同列に考えていいのか。それはそもそもその問題設定に間違いがあるのではないかと疑うべきではないだろうか。りんごとみかんを混ぜていいのかどうかについてもだ。 --たとえばりんごとみかんなら「それぞれをひとつずつ紙皿に置くことにする、さて紙皿はいくつ必要か?」という背景があれば納得はできる。でもそれなら、この計算は本当は紙皿2枚と紙皿3枚の計算であって、りんごとみかんの合計ではない。それにもしりんごが特大サイズなら、りんごは半分ずつお皿にのせるかもしれない。その場合は2x2+3=7になる。 --もしくはたとえば混ぜてフルーツジュースを作るのかもしれない。その場合は絞ったときの果汁の量を加えるべきで、コップ2杯分とコップ3杯分、合わせて5杯分、とするべきだと思う。そもそもみかんはりんごよりも果汁がたくさんありそうで、だから2+3=5ではすまない気もする。 --このように実際の状況に思いをはせることで、適当に2+3で済ませるよりもより正確な値を導くことができる。 -でも学校では「○個と○個、全部でいくつ?」は「足し算で計算する」と一方的に教える。それに意味があるかどうかなんて教えない(というか教える・教えない以前に、教師自身もそんなこと考えたことがないのかもしれない)。これは非常に危険なことだと思う。というのは、自分の計算が本当に意味あることをしているといえるのか、それは近似でしかないのか、などについて「考えようともしない」からである。 *** (2) -聞いた話によると、日経平均株価と東証株価指数の値の関係がほぼ10倍になっているのを利用して、これらを目安に売買して利益を得る資産運用法があるらしい(これは投資ではなく投機になると思う)。僕はこれ自身には興味がないけれど(だからこめんと欄にその手の話題を書かないでほしい)、その中でこんな計算をしている人がきっといるだろうと思ったので例として使いたい。 -と思ったら、本当に堂々とやっている人がいた。これを見てほしい。 --http://www.miller.co.jp/cgi-bin/member/chartl.cgi?0122I -ここにあるのは日々の日経平均と東証株価指数の比のチャートで、要するにある種の折れ線グラフだろうと思うのだが、そこに移動平均線というのがある。ここには25週線と75週線があり、多くの投機家はこのグラフのどちらが上になっているかとか、実際の現在の比の値と比べてどうかなどを見ながら、株やファンドの売買をしているらしい。25週線というのは、各時点での過去25週間に渡っての比の平均値を求め、その平均値の変化をグラフにしたものである。 -さてここで問題になるのは、この平均値がどうも相加平均であるらしいということである。相加平均というのは「普通の平均」で、つまり25週間なら25週間の値を全部足して、それを25で割っただけのものである。 -相加平均がなぜ問題なのか、それすら分からないかもしれない。やや極端な具体例を示そう。たとえばこの比が4週間に渡って、2、5、10、20という変化をしたとしよう(本当にたったの4週間でこんなに比が変化したら日本経済は終わりかもしれないけれど)。この4つの数字の平均を相加平均で求めると、(2+5+10+20)/4=9.25となる。なるほど、この4つの数字をじっと見て、その中間値が9.25だといわれると、僕にもそんな気がしてくる。実際、この値は中間値としては問題ない範囲にある。 -しかし投機家の中には、そもそもこの比を計算するときに、日経平均株価/東証株価指数ではなく、東証株価指数/日経平均株価としている人がいるかもしれない。どっちにしても比であり、どちらかでなければいけないという合理的な理由はない。その人から見ると、この4週間の比の変化は、0.5、0.2、0.1、0.05であって、その平均(相加平均)は0.2125になる。 -この2人の結果をよく見てほしい。前者の9.25の人の場合、この平均値は5の週と10の週の間の値であって、だからグラフ上ではその辺で実際の値と交差することになるだろう。そのタイミングで売買したと思われる。しかし一方、後者の0.2125の人の場合、この値は0.5と0.2の間だから、交差は違う場所になる。つまり相加平均を使って移動平均を求めると、比を計算するときにどちらを分母にしているかによって、売買のタイミングが変わってくるのだ。そんな本質的ではないことで売買の時期が変わるような分析方法が果たしていいだろうか。少なくとも僕ならそんなやりかたはしない(まあ僕はそもそもこんな投機はしないけど)。 -じゃあどうすればもっとまともな平均値が出せるだろうか。それは相乗平均を使えばいいだけである。相乗平均は足し算ではなく掛け算を使い、割り算の代わりに根(こん、ルートのこと)を使う。4で割るのに相当するのは4乗根である。とにかくやってみよう。(2*5*10*20)の4乗根=6.6874。(0.5*0.2*0.1*0.05)の4乗根=0.149535。ほらこれなら同じような場所になりそうだ。というか、6.6874の逆数がちょうど0.149535なので、まさに完全に同じ位置になっているはずである。 -貴重な自分の財産の一部を賭けているくせに、多くの投機家はこんなことすら考えていないのだろう。それでも利益が出るかもしれないけど、もしかしたらもっとちゃんとすればもっと利益が出るのかもしれない。・・・なお、投機の理論には「正しいか間違っているかよりも、みんながどう思うかの方が重要」というのがあるそうで、つまりどんなに間違った計算法でも、みんながそれを使い、それを売買基準にしている限り、問題はないということなのかもしれない。むしろ相乗平均を使うとかえって利益が出なくなる可能性すらある。 -同じことは他にも言える。金と銀の値段の比で似たようなことをやっている人もいるだろう。この場合も深く考えないで相加平均を使ってしまう人がいそうである。 -この分析方法のほかにも、平均値だけではなく標準偏差も求めて平均からのずれを評価する投機方法があるらしい(ボリンジャーバンド?)。しかし比に対して相加平均を取るのがおかしいのと同じ理由で、これも根本的におかしい気がする。似たようなことをやりたいのなら、比の値をそれぞれの適当な底で対数化して、それで相加平均でも標準偏差でも出せばいいだろう(対数で相加平均を求めることは、対数化しないままで相乗平均を取るのに等しい)。 *** (3) -グラフもひどいのが多い。しかもこれについては小学校で習ったのにそれすら守ってないものもある(少なくとも僕は習った)。特にひどいと思うのは、折れ線グラフを使うべきとされている状況で、なぜか棒グラフを使うことである。 -たとえば各国の人口をグラフにするときは、日本、アメリカ、イギリス、・・・と棒グラフにするのが基本である。世界の総人口に対する割合も見せたいなら円グラフか棒グラフの内分だろう。そして、たとえば日本の人口の移り変わりを示したいのなら、折れ線グラフにするべきだ。それなのになぜか棒グラフにする人がいる。そういう変なグラフをかいた人にその場で聞いたら、そのほうが「絵になる」とか「かっこいい」とか言っていたが、僕はそれには大いに失望した。折れ線ならその線の傾きが見えて、今後の増加傾向や減少傾向を推測する手がかりも得やすいのに、棒だと補助線を引いたりしないと分かりにくい。本来は数値の羅列を分析しやすくするためのグラフ化のはずなのに、そんなことを忘れてしまい、適当な動機で不適切なグラフをかいてしまう。実に嘆かわしい。僕なんか(ひねくれているせいかもしれないけど)、そういう不適切なグラフを見ると、さては正しいかき方ではなにか不都合なことがあって、それを隠すために不適切なグラフを選択したんじゃないかと疑うことがあるくらいである。 *** (4) -グラフといえば、もっとすごいテクニックがあった。たとえば○○は△△とくらべて、こんなにビタミンが豊富です、みたいなことをいって、グラフを出す。なるほど、一見すると10倍くらい違うように見える。しかしもっとよくみると、そもそもグラフの原点が0ではない。数値的に比較したら、その差は3%くらいだった、なんてわけだ。差があることそのものが重要な場合があるけど、それならその従来品の値を原点に据えて、そこから+なにがしとかけばいい。それを作為的なところに原点を設置するというのはかなり悪質で、「だまそう」という強い意図を僕は感じる。 -こんなバカをやっているのは、何も悪徳商法のコマーシャルだけではない。なんとOSASKがお世話になっているsourceforge.jpまでもがやっている。 --http://sourceforge.jp/project/stats/index.php?report=last_30&group_id=854 -このグラフはなんなのだ、なぜ原点が0じゃないのか。仮にアクセス数が10000〜10010の間でうろうろするプロジェクトがあったとしたら、そのグラフはアクセス数が0〜10の間でうろうろしているプロジェクトとほとんど違わないものになってしまう。しかし意味は全然違うじゃないか。10000が10010になったところで、それは0.1%の増加でしかない。原点が0のグラフをかけば、きっとただの横棒になってしまうだろう。それじゃあ増えているのか減っているのかわからないのでよくないと言うのだろうか。しかし僕にいわせれば、つまりその程度の増減であればそれは「増減していない」といっても過言ではないわけで、つまりそんなノイズみたいな変動に振り回されてサイトデザインを見直したりなんかしたら、もうめちゃくちゃなことになると思うのだ。・・・ということで、これは混乱を招くだけのグラフになっている。しかしきっと悪意はないのだろう。無知すぎるだけなんだろう。 *** (5) -そもそもただ出てくる数字を足すだけでよければ、そんなのは人工無能でもできる。ただグラフをかけばいいのならバカの一つ覚えで棒グラフを描くソフトを作ることだってできる。でもそんなのは「計算」でも「情報処理」でもないことを分かってほしい。しかも分かってないくせに、分かったふりをして、正しいことをやろうとしている人の邪魔をしないでほしい。 -なんとなく内容が関連: [[boyaki_a/0022]] *** (6) -いつか書くかもしれないネタ。 --10℃の水に20℃の水を「足して」も30℃にはならない。20℃になるともいえない。 --平均気温は湿度などによる比熱を考慮すべき場合もあるのでは。 --濃度も同じ。 --安易な平均は近似でしかなく、その近似値が前回よりもほんのわずかに増えたとか減ったとかで一喜一憂する人がいるけど、それは実はほとんど意味ない。 *こめんと欄 -おもしろいですね。わかりやすい。 -- ''くーみん'' SIZE(10){2007-10-15 (月) 03:00:46} #comment
テキスト整形のルールを表示する