公務員の給料は高いか
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- OECDのデータで General government total outlays というのがあって、これはきっと政府の歳出合計額のことだと思うのだが、ここの日本の2006年の値は、GDPの36.3%ということになっていた。ここから思ったことをいくつか。
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- まず最初に、この数値は他のOECD各国に比べて低い。OECD平均は40.4%だし、ユーロ圏平均は47.1%だ。日本よりも値が小さいのは、韓国(29.9%)、アイルランド(34.0%)、オーストラリア(34.1%)、スイス(35.0%)くらいなものだ。他の国は日本よりも高い。
- 政府の歳出がGDPに対して小さいということは、それだけ「コンパクトな政府」だといえるのかもしれない。もしくはこれでたくさん仕事をしているとしたら(OECD平均並みにやっているとしたら)、少ない額で行政サービスを提供できているのだから、えらいということもいえる。・・・OECD各国の行政サービスの質が分からないので、どちらなのか分からないけど。
- いっぽう、歳出がGDPの36.3%もあるということは、歳入はそれ以上あるはずだ。そうでないとお金が足りない。そして日本政府の場合借金を毎年しているので、歳入のうちのいくらかは国債発行によるものだ。平成18年度の補正後の予算を見てみたところ、歳入の60%が税収で残りのほとんど(33%)が国債によるものだった(そのほかに前年度余剰金や税金以外の収入というのもちょっとだけある)。
- これらの数字を組み合わせてこんなことを考えた。GDPの36.3%の60%は、つまりGDPの約22%は税金として政府が徴収しているということになる。国民全体がせっせと稼いだお金の実に22%が税金として没収されているわけだ。
- 歳出を見ると、国債の返済額は予算全体の22%をしめている。予算全体がGDPの36.3%だから、