THE-BBL騒動の総括(K編)
- (by K, 2007.01.13)
- どこに書くべきか迷って、とりあえずここに。
このページを作ることになった動機
[10]七誌 06/11/13 01:07 0qySkOLT
これは1には関係ない話なんだけど豆知識として知っておくといいかもしれない話。
昔、ここでアナタと同じようにみんなでOS作ろうというスレが立った。何人もの人が集まり
すごく盛り上がった。そいつらは集まったメンツでプロジェクトを作ってやっていこうと
いう方向に進んでいった。The-BBLプルジェクトという名前だった。ちなみにこの名前は
最初The-BBS OS だったけどさすがにということでBBLに変更された。当時すでにMonaが
あった。2ch発のMonaに負けるなという意味でこんな名前になったんだろうな。
このBBLの連中はガキだったのでその後あっちこっちのOS自作関係のサイトに顔を出し
大暴れし始めた。ろくにソースも書かないくせにまるでThe-BBLがMonaやOSASK並みだと
言わんばかりに。そのあまりの傍若無人ぶりにあちこちでヒンシュクを買ってたんだが、
ふざけるなガキどもという感じで討伐に動き出した人がいた。”川合” 秀実と秀吉という
人だ。そう。1が参考にした本の作者だ。特に秀吉さんはThe-BBLプロジェクトに乗り込み、
乗っ取って叩き潰してしまった。
[11]七誌 06/11/13 01:08 0qySkOLT
その後OSASKプロジェクトの中ではこの一件がもっとも悪いお手本という位置づけとなった。
そして一番よくなかったことは「みんなでやろう。だれか手伝ってください」という考え方
だということになった。自分で勉強することが面倒くさいのでその言い訳として集団化する
のがよくないということだ。
「30日でできる!OS自作入門」はこの一件があってから一年後くらいに出た。もしかしたら
The-BBLの騒動も動機のひとつではないかといううわさも聞いたことがある。
だいたいわかったと思うがここthebbs内で「みんなでやろう。だれか手伝ってください」
という趣旨で仲間を募るような行為は川合秀実さん始め多くのOS自作関係者が拒絶反応を
示すものだ。情報交換や話合いレベルにしておくといいと思う。
1にはそんなつもりは元々ないのかもしれないが歴史の一幕として覚えておいて損はないと
思う。今後の行動の参考になればと思い書き込んだ。長文スマソ
僕にとってのTHE-BBL騒動
- THE-BBLが非難されるほど問題になりそうなことをしたのは僕にはひとつしか思い当たらない。それはdev-jを荒らしたことである。もちろん荒らしをしたのはメンバー全員ではない。一部の者のせいだろう。しかしその行為に対して誰も自発的に対策も抗議もせず、事実上、放置・容認したのはプロジェクトとして荒らしをしたに等しく、全メンバーの責任といわざるを得ないと僕は考える。この罪は極めて重い。
- もちろんほかにもTHE-BBLには問題があったと思うしそれも以下に書くが、それらはいずれも非難されるほどではない。というのは他のプロジェクトに迷惑をかけていないからである。
上記の10-11さんとの見解の相違など
- (註:見解の相違があるからといって10-11さんが間違っていることを言ったというわけではない。僕には僕の考えがあるように、10-11さんには10-11さんの考えがあるだから。)
- このBBLの連中はガキだったのでその後あっちこっちのOS自作関係のサイトに顔を出し大暴れし始めた。ろくにソースも書かないくせにまるでThe-BBLがMonaやOSASK並みだと言わんばかりに。そのあまりの傍若無人ぶりにあちこちでヒンシュクを買ってたんだが、ふざけるなガキどもという感じで討伐に動き出した人がいた。
- 僕の考える大暴れは上記のdev-j荒らしの件だけであって、その他については失望はしたけどふざけるなとまでは思っていない。討伐に動き出したという気もない。・・・ちなみに当時の僕はどんな和製OSプロジェクトにもちょっとだけかかわろうと思っており(だってみんな目標のOSは違うけど、OS自作仲間という意味では仲間だもん!)、THE-BBLにも自分なりの意見を少しだけ書くことはした。THE-BBLの足元があまりにもおぼつかなかったので他のプロジェクトよりもたくさん書いたような気はする。でもそれは断じて「傍若無人」などと感じたからではない。
- 特に秀吉さんはThe-BBLプロジェクトに乗り込み、乗っ取って叩き潰してしまった。
- hideyosiさんは確かにTHE-BBLのメンバーになった。でものっとったわけでも叩き潰したわけでもないと思う。旧メンバーが自発的に(むしろ遺留を断ってまで)プロジェクトを去ったのであり、しかもTHE-BBLは今も存続している。
- その後OSASKプロジェクトの中ではこの一件がもっとも悪いお手本という位置づけとなった。
- この表現は微妙。OSASK計画として公式の見解はないと思う。でも確かにOSASK計画の代表である僕は、個人的には旧THE-BBLは悪いプロジェクトのお手本ではあると思う。「もっとも」であるかどうかは僕にはわからないけど。
- そして一番よくなかったことは「みんなでやろう。だれか手伝ってください」という考え方だということになった。自分で勉強することが面倒くさいのでその言い訳として集団化するのがよくないということだ。
- それは違うと思う。一番よくないのはプロジェクトとして荒らしを(容認)したことであり、それは他の問題を「その他の些細な問題」と言い切ってしまえるほどの大問題である。責任の所在もhideyosiさんが出てくるまであいまいになっていた。つまりプロジェクトとしての体をなしていないといえる。
- その他の点で悪いところをあげれば、確かに何番目かにこの他力本願な考え方が挙げられるとは思う(後述)。
- 「30日でできる!OS自作入門」はこの一件があってから一年後くらいに出た。もしかしたらThe-BBLの騒動も動機のひとつではないかといううわさも聞いたことがある。
- そういううわさは僕は知らないけど、聞いたことがあるのならあるのかもしれない。THE-BBLのせいでこの本を書こうと思ったのかというとそれはない。でも、THE-BBLにまだ旧メンバーがいるときに、外野がつべこべ言わずに雛型のOSを提供してやればいいのに、と思ったりはした(参考:klog/essay075)。
- 執筆依頼を受けて実際に執筆をはじめた当初は、確かにこのときに考えていた雛型OSを作る過程を書こうと思った。実際に2ヶ月間はそのOSを作っていた。しかしそれは高度になりすぎ、読者がついてこられないだろうと感じられたのですべて放棄し(作りかけのソースは残っているのでいつか公開するかもしれない)、全面的に作り直した。これが現在の「はりぼてOS」である。想定読者としてMiSt氏を意識したことは少しあったが(KONOXを作っていたときの日記などを参考にしたような気がする)、他の旧メンバーを意識したことはまったくない。MiSt氏の件に関しても参考にしたのはTHE-BBLでの活動ではないので、結論としては、THE-BBLは執筆動機にまったく含まれていないと僕は断言する。
- 出版されてしばらくたってからこの本とTHE-BBL(のようなプロジェクト)の関係に思いを巡らせたことはあるし、そのことに関して発言したこともある(memo0019)。
- だいたいわかったと思うがここthebbs内で「みんなでやろう。だれか手伝ってください」という趣旨で仲間を募るような行為は川合秀実さん始め多くのOS自作関係者が拒絶反応を示すものだ。情報交換や話合いレベルにしておくといいと思う。
- なんと僕が筆頭に挙げられているが、thebbs内でそのような趣旨で仲間を募るようなことがあったとしても、少なくとも僕は拒絶反応は示さない。別に残念でもない。他の人たちは知らないけど。僕の考えでは、仲間を募ったのが悪いわけじゃないから。
旧THE-BBLはなぜうまくいかなかったのか
- ふざけすぎ
- OS開発に関係なさそうなことばかりやっていたように見える。彼らはOSが作りたかったのではなく、「OS開発プロジェクトごっこ」がやりたかったのだと思う。ふざけたことが続いたときに、hideyosiさん以外のメンバーがそれを「そんなのやめて開発しようよ」といさめたことはあったのだろうか?IRCなど非公開の部分はわからないけど、wikiなどで公開されている範囲でそういう行為を見かけたことはなかったように思う(悪ふざけはwiki上などで堂々と行われていた)。だから僕から見れば、hideyosiさん以外のメンバーは全員ふざけすぎ。
- 責任を避けようとしすぎ
- 代表になりたくない、何かを決めたくはない。それでなにもかも宙ぶらりん。
- 口ばっかり
- 適当で無責任な意見は言う。ノーライセンスって結局どういうことなのかいまだに僕はわからない。何か建設的なことをしようとしても、口ばっかりの人に妨げられたことがあったんじゃないかと想像する。
- 結局あまりやる気がなかった
- ここに書いたことはかなり辛口かもしれない。問題あるのは全員ではなく一部のメンバーだったのかもしれない。しかし本当にOSを作る気があったのだとしたら、今でも個人的にOSを作っているはずだと僕は思うし、そもそもTHE-BBLからの脱退表明をする必要もなかったと思う。ということで僕にとっては、hideyosiさん以外のメンバーはやる気がなかった、ということだろうと思っている。
- 誤解など
- プロジェクト開発だからいけない: そんなことはないと思う。個人開発のほうがいいとは思っていない。ただ個人開発なら責任の所在は明確だし、プロジェクト運営などという本質的ではないことのために苦労するなんてことはない。
- 他力本願だからいけない: それはありそう。少なくとも全員が他力本願になってしまったら進むはずはない。
- まず集まって、それからどんなOSを作ろうかを話し合うのがいけない: それもありそう。最初に「こんなOSを作るんだ、とりあえずここまでできたんだ、自分にはこんなことができないからできる人募集」みたいな感じだったら、スムーズに行っただろうに。どんなOSを作るのかすら決まっていないうちから集まっても、話がまとまるわけがないとは思う(天才的なリーダが出てくればそれでもいけるのかもしれないけど)。
脱線:はりぼて友の会
- (これはhideyosiさんの意見の受け売りなので、この意見がすばらしいと思ったらhideyosiさんを提唱者にしてください。ダメだと思ったら、こんなことをわざわざ書いたのはhideyosiさんではなく僕なので、僕の批判してください。それとこの話はTHE-BBLとは関係ないです・・・hideyosiさんと僕がTHE-BBLについての思い出話をしているときにhideyosiさんが思いついたというだけのことです。)
- 今までOS開発プロジェクトといったら(というかオープンソースでソフトウェア開発するといったら)、ひとつのソフトウェアをみんなで開発するというのが当たり前だった(ひとつじゃなくて複数かもしれないけど)。しかしはりぼて友の会は違う。みんなで共通の何かを作ろうという目標はないし雰囲気もない。みんな思い思いのOSをばらばらに作っているだけだ。
- これじゃあオープンソースのメリットはまったくないようにも思える。しかしそんなことはない。お互いにお互いのソースを参考にし合って、気に入ったデバイスドライバやAPIなどを自分のOSに組み込んだりしている。だからオープンソースのメリットは互いに享受しているのだ。
- このやり方は、もしかしたら新しいオープンソースプロジェクトの開発モデルなのかもしれない。プロジェクト全体の開発方向を束ねる必要はまったくなく、個々の開発方針の自由(と責任)はそのままに、しかし開発効率は自分ひとりでやるよりもよい。・・・「学会モデル」というべきものなのかもしれない。
参考リンク
こめんと欄